八岐大蛇 探求 (R7.8.5)
皆様ご機嫌いかがでしょうか、投稿者:加藤です。今回のお題は「八岐大蛇 探求」になります。皆さまは記紀の中の神話で、スサノオ尊 (以降はスサナル大神と書かせてもらいます) に退治された、悪の三大将の内の一大将だということは知っていると思いますが、ここで御浚いをしておきましょう。因みに「悪の三大将」とは、八岐大蛇、九尾の悪狐、夜叉になります。天界の高天原を追放されたスサナル大神が、出雲 (現在の島根県) に降り立った時に、泣いている老夫婦とクシナダヒメ (漢字では、櫛名田比売、奇稲田姫、稲田媛、眞髪觸奇稲田媛、久志伊奈太美等与麻奴良比売などと表記される) と出会います。そこでスサナル大神は、老夫婦に「何故、泣いているのか?」と尋ねたところ、アシナヅチ (脚摩乳) とテナヅチ (手摩乳) の老夫婦の話によると、毎年娘を八岐大蛇の生贄で喰われ、最後に残った末娘のクシナダヒメも喰われてしまう時期になったので悲しんでいるという答えでした。そこでスサナル大神は美しい「童女」であったクシナダヒメを哀れに思うと同時に、クシナダヒメを愛おしく思い、クシナダヒメとの結婚を条件に八岐大蛇の退治を申し出ます。しかしアシナヅチとテナヅチの老夫婦は、スサナル大神が誰なのか判らず困惑しますが、スサナル大神がアマテラス大神のお弟であることを知ると、喜んでスサナル大神の話を承諾します。その後スサナル大神はアシナヅチとテナヅチに、八回も繰り返して醸造した強い酒を造り、そして、垣根を作り、その垣根に八つの門を作り、門ごとに八つの棚を置き、その棚ごとに酒を置いておくように指示します。酒好きの八岐大蛇は、酒の匂いに引き寄せられ、八つの頭を全部棚に置かれた酒の桶に突っ込み、強い酒を飲み干してしまいます。泥酔し、寝てしまった八岐大蛇の頭を順番に、スサナル大神は腰に挿していた十拳剣で、切り落としていきます。その時に十拳剣の刃が欠けたのを不思議に思ったスサナル大神は、八岐大蛇の尾から草薙剣を発見します。後にこの草薙剣は、天界のアマテラス大神の元へ送られます。
さて、駆け足で皆さまの知る神話の内容を御浚いしましたが、この後、スサナル大神は地上界を統べる神となる (詳しくはスサノヲ 探求を読んでください) のですが、八岐大蛇とは一体どのような悪の大将なのでしょうか?それは地上界に生きる人間の心の中に住み着く「邪気」なのだと投稿者:加藤は考えています。八ッの頭とは、それぞれ下記に記す「邪」の象徴となります。
◎「強欲」物に執着する心
◎「怒り」他人を恨み憎む感情
◎「愚痴」不平不満を言い続ける心
◎「嫉妬」他人の幸せを妬む気持ち
◎「傲慢」自分を過大に評価する心
◎「無知」真理を知ろうとしない態度
◎「疑心」何でも疑い信じない心
◎「執着」古い考えに固執する心
これらが人々を苦しめ、地上界を混乱に陥れるのだと投稿者:加藤は思います。皆さまの心の中に大蛇はいませんか?「欲に流されていませんか?」「怒りに身を任せていませんか?」「愚痴や不平不満を口にしていませんか?」「他人の幸せを妬んでいませんか?」「自分を過信していませんか?」「学ぶ努力を怠っていませんか?」「何でも疑ってかかっていませんか?」「古い考えに執着していませんか?」自分の心の中の大蛇を浄化するのは、他の誰でもなく、自分自身です。自分の意思でしか、自分の魂の浄化は出来ません。スサナル大神は、八岐大蛇という「邪神」を退治することにより、我々に「邪」に打ち勝たなければならないと教えているのだと投稿者:加藤は思います。ただ誤解があるといけないので、書き添えると、打ち勝つ=戦い、という構図ではないです。日月神示的な言葉でいうならば「悪を抱きまいらせよ!」ということだと投稿者:加藤は思います。我々日本人には「言霊」という強い武器があります。「感謝」の心で「悪」を黙らせればよいのです。
最後まで読んでいただき、有難う御座いました。次回も宜敷く御願い致します。